税務調査 もう怖くない!松戸の代表税理士が徹底解説! 調査1日目編

税務調査 一日目編税務調査

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税務調査 コロナ禍が終わって、一気に3年分まとめて連絡きたのか?というくらい昨年は調査が多かったです。

当社の昨年の申告数は、法人が200件、個人が170件です。

昨年の調査件数は法人6件、個人1件でした。

コロナ禍2019年から2021年は2年で2件でした。

具体的な調査の事例をもとに今回は実地調査一日目を説明します。

税務調査 当日の流れ

昨年7月に実際に私が対応した税務調査を例に挙げます。

この調査は、法人税、消費税、源泉所得税全て【是認】で終了となっております。

業種は運送業、売上は数十億、経常利益で数億の規模のお客様です。東京23区内で、かなり大きな税務署の特別国税調査官の調査です。

9:30 経理担当者と事前確認

私は9時半にお客様に伺いました。

前日までに税務署から依頼されていた資料を再度、経理担当者とすり合わせをしました。

ご担当者「税務署からの依頼リストのこの項目では資料がA、B、Cあります。どれを提出すれば良いですか?」

私「まずは、Bを提出して私の方で調査官に説明します。そのあと必要があればAとCを提出します」

調査官が何を意図してこの質問をしてきているのか、資料を用意させているのか、これをまず考えます。

それに一番適した資料を、必要があれば私から口頭で補足をしながら調査官に提出します。

その方が調査官も論点を理解しやすいので、税務調査がスムーズに進行していきます。

税務調査 一日目

10:00 税務調査 開始

税務調査は基本的に10時から始まり17時に終わります。12時から13時までは調査官は食事に行きます。

この日は、特別国税調査官、情報技術専門官、事務官の3人が、10時にお客様の本社に来社されて実地調査が始まりました。

3人の調査官に対して、こちらは社長と経理担当者と私で対応しました。

社長には、まずは調査官にご挨拶して頂き、1時間ほど、会社のビジネスモデルや会社創業の歴史、会社組織、役員構成、親族関係などを、雑談も含めながらお話しされました。

他の税理士の方がサイト等で、社長にはなるべく話をさせない!と書かれていることがあります。

私は必ずしもそうとは思いません。

調査官は人間です。調査官に与える印象というのがものすごく大切です。

調査官は、社長に質問しているのに、担当者が社長を遮って話し出すなど、誰が見ても違和感があるようなコミュニケーションだと、調査官は「何か隠したいことがあるのか?」と否が応でも思ってしまいます。

一番重要なのは、印象です。

社長の経営理念であったりはしっかり話されても何も問題はないです。

「この社長は誠実でしっかりされているな」と感じて貰えば、調査にはマイナスには決してならないです。

上記のように、印象が大切ですので、ものすごく調査官に対して高圧的な態度で対応される社長、現場のことをわからないのに適当なことを話しがちな社長、こういった可能性のある社長には、調査が始まる前に打ち合わせはしておくべきでしょう。

11:00-12:00 具体的なヒアリング

社長が退室されてからは、売上、原価の流れについて調査官から質問がありました。

具体的な取引先を挙げて、商品の流れから、見積書、請求書、納品書の流れ、締め日、使用しているシステム、料金設定の根拠を経理担当者から説明。

調査官から以下書類のコピーの依頼がある。

  • 売上上位3件の、取引基本契約書、システムで出る請求書の控え
  • 該当の総勘定元帳の数字

原価に関してのヒアリングも始まりました。

グループ会社に下請で依頼しており、その単価設定の根拠、基本契約書、第三者との取引価格、取引を決めた時の議事録を口頭で説明を加えながら提出しました。

グループ会社との関連会社取引は、必ずその取引価格の設定根拠、契約書は提出を依頼されます。寄付金の論点の検証です。

意外に見落としがちなのが、「印紙税」です。

グループ間だからと書面は作ったが、印紙を貼付するのを失念しているケースが多発しています。

再度確認してみましょう。

また、取引相手が海外子会社ですと、移転価格税制や海外寄付金の論点の確認が必ず入ります。

取引価格の設定は、第三者間との取引価格を参考に、個別の事情を加味したものとなると思いますが、しっかり説明できるように、書面にまとめておきましょう。

12:00-13:00 休憩

12時になると、調査官は休憩に入ります。

特に会社の方でお弁当などを調査官のために用意する必要はありません。

税務調査 一日目編 昼休み

13:00-17:00 営業外項目ヒアリング

事故示談金

運送業ではよくある取引ではあります。

該当の事故についての一連の書類を依頼されました。

保険会社とのやりとりの記録、該当の車両の車検証、修理の請求書、事故の相手先とのメールのやり取り。

論点は、事故が発生した時の費用と保険金や示談金が入った時の収益の時期が対応しているかです。

有価証券売却損

転換EB債でしたので、金融機関や発行先からの書類を全て提出。

役員退職金

株主総会議事録、税務上の限度額計算書類を提出。

車両売却損

売買契約書を依頼されました。

売却先が第三者のものと、グループ会社のものがありました。

第三者のものは契約書で確認ができて問題はなかったです。

グループ会社のものは金額算定方法を聞かれました。

中古会社の同型の車両価格を、何個か中古車サイトで調査し、その平均価格で売買してました。

今回はそれで問題なしとなりました。

税額控除(中小企業投資促進税制)

運送業ですので、車両の買換えが頻繁にあります。

税額控除対象の車両の、車検証、リース契約書を提出しました。

参考:国税庁 中小企業投資促進税制

税務調査 一日目まとめ

税務調査では、調査官に与える印象が非常に大切になります。

もちろん、日々の業務をしっかりと顧問税理士とコミュニケーションをとりながら進めることが一番大切ではあります。

実地調査は、調査官という人間とのコミュニケーションです。

印象が良い状態で調査が進めば、後々の最後の交渉もスムーズに進められたりします。

不愉快なことを言われたりしても、決して高圧的にならないように心がけましょう。

私が代わりに、理論的に徹底的に討論します。

理不尽なことを言う調査官も中にはいますが、条文、判例、採決例をもとにしっかりと伝えれば大体調査官がおれます。

税務調査は、プロに任せましょう。

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